Diastema
すきっ歯の原因と治療法を解説。ダイレクトボンディング・矯正など複数の選択肢を比較します。
Causes
歯が小さい、または顎が大きいことにより、歯と歯の間にすき間が生じます。遺伝的な要因が大きく関わっています。
歯そのものが標準より小さい状態です。前歯の隣の歯(側切歯)に多くみられ、歯が並ぶスペースに対して歯が小さいため、すき間が残ります。
舌で前歯を押す癖(舌突出癖)や、口呼吸などの習癖により、歯が前方に押し出されてすき間が開くことがあります。
矯正治療後に保定装置(リテーナー)を十分に使用しなかった場合、歯が元の位置に戻ろうとしてすき間が再発することがあります。
上くちびるの裏側にあるすじ(上唇小帯)が前歯の間まで入り込んでいると、左右の前歯が寄りにくくなります。お子さまに多くみられます。
本数が通常より多い歯(過剰歯)が骨の中に埋まっている場合や、逆に生まれつき歯の本数が足りない場合にも、すき間の原因になります。レントゲンで確認します。
Risks
すきっ歯は、それ自体がすぐに痛みを起こすものではありません。ただし、すき間があることで次のようなことが起こる場合があります。治療するかどうかを考えるときの材料としてご覧ください。
Insurance
すきっ歯を閉じる目的で行うダイレクトボンディングは、見た目を整えることが主な目的となるため自費診療です。当院では1歯 50,000円(税込)で、ラバーダム防湿・2液性ボンディング・艶出し研磨まで含んだ費用です。
一方で、すき間の原因がむし歯である場合など、むし歯の治療として行う範囲については保険が適用されることがあります。同じ「白い詰め物」でも、どこまでを治療として行い、どこからを見た目を整える処置とするかで扱いが変わります。
どちらになるかは実際にお口を拝見して判断します。治療を始める前に費用をお伝えし、ご納得いただいてから進めますので、まずはご相談ください。
Options
| 治療法 | 歯の削除量 | 治療期間 | 費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ダイレクトボンディング | ほぼ削らない | 1回(60〜90分) | 1歯 50,000円(税込・ラバーダム等込み) | 歯質を保存でき、当日完了。術者の技術に依存。 |
| マウスピース矯正 | 削らない | 数ヶ月〜1年 | 30〜80万円 | 歯を動かして根本的に改善。保定が必要。 |
| ワイヤー矯正 | 削らない | 1〜2年 | 60〜100万円 | 幅広い症例に対応。噛み合わせも改善可能。 |
| セラミック修復 | 多い | 2〜3回 | 1歯 80,000〜120,000円 | 耐久性・審美性に優れるが、歯を大きく削る。 |
Direct Bonding
ダイレクトボンディングは、歯の表面にコンポジットレジンを直接盛り付けてすき間を埋める方法です。歯を削る量は表面処理のわずか0.1mm程度で、健全な歯質をほぼそのまま残すことができます。
当院ではダイレクトボンディングのセミナー講師を務める院長が直接治療を行います。複数の色のレジンを重ねることで、天然の歯に近い自然な仕上がりを目指します。
治療は多くの場合1回で完了します。フロスがスムーズに通る仕上がりにすることで、清掃性も確保します。
矮小歯(歯そのものが小さい)が原因の場合も、ダイレクトボンディングで対応できます。この場合は「すき間を埋める」というより歯の形を整えることで結果的にすき間が閉じる形になります。費用は通常と同じく1歯 50,000円(税込)です。左右2本の歯に処置が必要な場合は2歯分となりますので、何歯に処置するかは診察時にお伝えします。
Flow
ダイレクトボンディングの当日は、次のように進みます。所要時間は1歯あたり60〜90分程度です。
すき間の大きさ、歯の形、噛み合わせ、歯ぐきの状態を確認します。仕上がりのイメージと費用をお伝えし、ご納得いただいてから治療に進みます。
となりの歯の色調を確認し、使用するレジンの色を選びます。歯が乾くと色が変わってしまうため、この工程は治療の最初に行います。
ゴム製のシートでお口の中を隔離し、だ液や湿気が接着面に触れないようにします。ダイレクトボンディングの接着は湿気に弱いため、持ちを左右する工程です。
歯の表面をごくわずか(0.1mm程度)整え、2液性のボンディング材で接着処理を行います。健全な歯質はほぼそのまま残します。
複数の色のレジンを層状に重ね、となりの歯とのバランスを見ながら形を作っていきます。ここが仕上がりを決める工程です。
表面を段階的に磨き上げて艶を出し、噛み合わせとフロスの通りを確認します。当日から普段どおりお使いいただけます。
For Children
永久歯に生え変わる時期に前歯の真ん中がすいているのは、成長の途中でよくみられる状態です。両側の歯が生えそろうにつれて自然に閉じていくことが多いため、まずは経過をみます。
ただし、上くちびるの裏のすじ(上唇小帯)が前歯の間まで入り込んでいる場合や、骨の中に余分な歯(過剰歯)が埋まっている場合は、待っていても閉じないことがあります。レントゲンで原因を確認したうえでご説明します。上唇小帯の処置は当院で対応でき、過剰歯の摘出が必要な場合は連携先の医療機関をご紹介します。
歯並び全体や口まわりの習癖が関係している場合は、プレオルソを用いた1期治療(小児矯正)と、舌や口の使い方を整える指導を組み合わせてご提案することがあります。取り外しのできるマウスピース型の装置で、主に混合歯列期(6歳〜10歳頃)が対象です。
Suitability
Maintenance
ダイレクトボンディングに使うコンポジットレジンは、天然の歯と同じように使っていくうちに変化します。永久にそのままではありません。事前に知っておいていただきたい点をまとめます。
Prevention
舌で前歯を押すくせが残ったままだと、治療してもまた隙間が開いてくることがあります。これはダイレクトボンディングでも矯正でも同じで、原因が残っていれば結果も戻ろうとします。
そのため当院では、まずくせ自体を自覚していただき、直していく指導を行います。無意識のうちに舌が前歯に当たっていることに気づいていない方が多いため、どんなときに起きているかを一緒に確認するところから始めます。
お子さまの場合は、この指導をプレオルソを用いた1期治療と組み合わせて行うことがあります。装置で歯並びを整えながら、舌や口まわりの使い方も同時に整えていく進め方です。
矯正治療でスペースを閉じた方は、保定装置(リテーナー)を指示どおり使っていただくことが再発防止の中心になります。リテーナーの使用が不十分だったために再びすき間が開いた、というご相談は少なくありません。
FAQ
Reservation
すきっ歯でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。すき間の大きさや状態を確認し、最適な治療法をご提案します。